ビタミンを知ろう!(4) ビタミンは薬として活用(1)
連載:ビタミンを知ろう!
医事評論家 菊地一久
2001/12/13
2000年3月号「医学ジャーナル」掲載より再掲載
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病気の時、医師が、治療のために多くの薬を処方するが、そのなかにビタミンを処方することが多い。ビタミンというと、栄養補助剤とか、健康食品の一種かと思っている人がいるが、これはおかしい。もちろん、栄養物を大いに発揮するための酵素のような機能をするが、薬として実際に臨床場で活用されているのだ。ビタミン剤としてではなく、薬品名を持って市場にでている。
では、どのようにということになるが、詳しいことは、医師なり、専門家にたずねて貰うとして、その活用のポイントの一例を列記してみた。 |
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栄養素 |
解 説 |
ビタミンA |
脂質代謝に関与する。そんな点から、目の病気や皮膚疾患の時に活用されている。 |
ビタミンB1 |
これは、炭水化物(糖質)の代謝を促したり、消化機能を高める作用をする。また、末梢神経の代謝も活発にする。
したがって、臨床の場では、神経炎、神経痛、関節炎の治療薬の一つとして用いられている。また胃腸運動障害や、術後の消化機能低下に用いられている。 |
ビタミンB2 |
脂質代謝を改善する作用があり、栄養障害からくる口内炎や皮膚炎、日光皮膚炎、肛門周囲炎、結膜炎のときに、治療薬の一つとして用いられている。 |
ビタミンB6 |
アミノ酸、脂質代謝改善の作用がある。アミノ酸の代謝に関与し、皮膚の状態を改善する。 |
ビタミンB12 |
貧血、神経症状、腸粘膜、筋肉のはたらきを改善する作用がある。
胃切除後の貧血治療や、放射線による白血球減少時に用いられたり、筋肉炎、関節炎で用いられている。 |
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