ビタミンを知ろう!(5) ビタミンは薬として活用(2)

連載:ビタミンを知ろう!

医事評論家 菊地一久
2001/12/13

2000年3月号「医学ジャーナル」掲載より再掲載

栄養素 解 説
ビタミンC 細胞の新生補修に関与したり、出血を防ぐことや、病的な色素沈着の防止、解毒、造血作用などに関与している。

そこで治療としては、毛細血管の出血、歯出血、血尿、などの時に、治療薬の一つとして用いられる。

また、薬物中毒、副腎皮質機能障害、骨折時の骨基質形成、骨融合促進の一つとして用いられている。

ビタミンD

活性型ビタミンDは、骨から溶けだしたカルシウムを再び、骨に沈着させて骨を丈夫にする作用がある。

高齢化社会で、骨の老化に伴う病気が多くなり、ビタミンDは、かなり重要な薬品として活用され、効果も違ってくる薬品がある。どう活用するか、医師の処方が重要となる。

カルシウム、リンなどの代謝を正常に保ち骨の新生、歯芽の促進する作用がある。
中高年で、骨粗鬆症の骨折予防のために欠かせない薬品となっている。

そのほか、慢性腎不全時にも用いられている。
ただここで問題は、血清中のカルシウム値が正常値を越えないように使用。医師による管理が重要である。

また、生理活性型のビタミンDに代謝されるため、微量で有効なビタミンD剤アルファカルシドールに属するものがある。

骨粗鬆症、副甲状腺機能低下症、慢性腎不全などに用いられている。

ビタミンE

ホルモン代謝、糖代謝、脂質代謝などに関与している。
末梢血管を強化したり、生殖機能、甲状腺機能を正常にする作用が、ビタミンEにはある。

抗老化作用や、筋肉の萎縮を防止する作用がある。

治療としては、末梢循環障害からくる間歇性跛行、動脈硬化症、静脈血栓症、血栓性静脈炎、糖尿病性網膜症に用いられている。
また、排卵障害による妊娠機能障害、過酸化脂質の増加防止策として用いられている。

ビタミンは、治療を促す一つの重要な働きがあり、臨床的に活用されている

(おわり)
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