より効果的なサプリメント利用法(5) 運動とマルチビタミン
連載:ビタミンつれづれ(2)
飽食の時代の脚気ある高校の野球部で部員の多くが脚気と診断され、飽食の時代といわれる現代にも脚気が存在するということでかなりセンセーショナルに報道されたことがあります。彼らは練習と昼の弁当の時間以外はほとんど睡魔におそわれ、授業にならないような状態でした。始めのうちは激しい練習のために疲労がたまっているものと思われていましたが、手足のしびれやむくみ、ひどい倦怠感があることから調査を行い、脚気であることが判明したものです。 |
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カロリー足りて栄養足りず、の構図脚気の治療にはB1 製剤が有効ですが長期間、たとえば20週間にわたってビタミンB1 が欠乏していた場合は、心電図の乱れや胃酸の分泌がなくなるといった症状が現われ、ビタミンB1 を服用してもその症状の改善には1カ月もかかったという報告もあります。 |
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B1だけの問題ではないビタミンB1 の欠乏症である脚気の症状は、同時にその他のビタミン、ミネラルの不足を意味しています。そのため脚気の治療のために単にB1 製剤を投与するだけにとどまらず、他のビタミン、ミネラルも同時に投与しないと全身状態を改善するという根本的な解決にはなりません。 |
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(おわり) |