LIFE STYLE

アトピーに朗報

赤ちゃんから大人に至るまでアトピー性皮膚炎に悩んでいる人は数多いと思いますが、今まではアレルギー反応の抗原となるダニなどの除去や抗アレルギー剤などの薬物療法などによる治療は行われてきたものの、すべての人に効果的な治療法はなかなかありませんでした。

それに対し最近、鹿児島大学医学部の研究によって、食事内容の改善と抗酸化ビタミンの投与を組み合わせると重症のアトピー性皮膚炎でさえ著しい改善を見せることが明らかになりました。日本ビタミン学会での報告によるとこれまでにこの治療法を用いた約 200 人の患者のほぼ全員に効果があったとのことです。

鹿児島大学の研究チームはアトピー性皮膚炎の患者の場合は栄養学的な問題から免疫機能に異常をきたしているのではないかと想定、多くの患者に血液検査などを実施した結果、脂肪や砂糖の代謝能力が落ちているためこうしたものを過剰摂取している状態になっている上、炎症の原因といわれている活性酸素を除去する酵素の働きが弱くなっていることも判明しました。

魚・野菜を多く摂り、抗酸化栄養素も一緒に

アトピー性皮膚炎は従来、小児性湿疹を指し、大人になれば自然に治るものといわれていましたが、それは昔の日本の食生活では脂肪や砂糖の摂取が少なく、自然の食品から抗酸化ビタミンを補給していたためと考えられます。ところが食生活の欧米化や科学技術の進歩に伴う環境の変化などによって老若男女を問わない疾患となってきたのです。

研究チームはこうした患者に対して脂肪と砂糖、卵、牛乳の摂取を控え、魚や野菜を多く摂るように食事指導をすると同時に、活性酸素を除去する抗酸化作用のあるベータカロチン、ビタミンＣ、ビタミンＥ、ビオチンなどを３ヶ月ないし５ヶ月間継続して投与したところ、最も代表的で効果があるといわれているステロイドの投与でさえ効かなかった難治性の患者をはじめ、ほとんどすべての患者に顕著な効果が見られたそうです。

安心なサプリメントで

抗酸化ビタミンの補給は食品からだけではどうしても不足してしまうので、 100 ％天然成分のビタミンのサプリメントの形で摂取する必要がありますが、このような食事内容の改善や抗酸化ビタミンの服用は他の薬物療法につきものの副作用などの心配がないため、体にやさしくいちばん安全で確実な治療法としてまさに画期的なものといえます。

また、アトピー性皮膚炎ではなくとも食生活や食事の内容に乱れがあり、ストレスにさらされることも多い現代人にとって食事の改善や抗酸化ビタミンの服用は体質を改善する上で大きな効果が期待できます。