より効果的なサプリメント利用法(9) アスリートの貧血対策

連載:ビタミンつれづれ(2)

薬剤師 古田裕子
2003/08/26

アスリートこそ貧血対策

 運動量、発汗量が多いアスリートには貧血対策が非常に重要です。医学的に貧血と診断された場合には鉄剤が処方されますが、鉄剤を飲み続けていても症状が改善されないということもよく見られます。何らかの病気がもとで出血をしているというような場合は別として、運動量の増加に伴いいろいろな栄養素が過剰に消費されるために貧血になっている場合は、鉄だけを補うのではなく、鉄の吸収を助けるその他の要素も全て補わなければならないことを忘れてはいけません。
  貧血のアスリートの血液検査結果を見てみると、そのほとんどがヘモグロビンはもちろん、赤血球、総たんぱくなどの数値が低くなっています。つまり、からだを構成するために必要な栄養素が不足しているため赤血球の生成が間に合わない、さらに、赤血球の損失が通常よりも多いことから貧血の症状が現れるのです。
赤血球の正常な生成を助ける葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6が必要ですし、ヘモグロビンの生成には鉄だけでなく銅の摂取(約2mg)も不可欠です。また、鉄の吸収の促進にはビタミンCが有効で、総たんぱくが低い値である人の貧血にはたんぱく質の量自体を増やすこと、量が足りている場合にはその質の向上のためにアミノ酸をプラスすることも重要です。

  長い間鉄剤を飲みながら症状が改善しなかった選手にライフスタイルのワンデイパックシリーズにアミノ酸を加えたケースでは、約3ヶ月の間に運動量や食事量に特に変化をもたらさなくてもヘモグロビンが6.1から12.3にまで回復した例もあります。トータルの栄養管理の重要性がいかに大切か皆様にもおわかりいただけると思います。

アスリート向けのメニュー

アスリートの貧血対策としては次のようなビタミンの摂取をおすすめします。(1日1度 夕食時の摂取がお勧め)

ビタミンBコンプレックス 1錠
ローズヒップC1000 1錠
Iron(鉄)50mg 1錠
マルチ・ビタミン&ミネラル 2錠
アミノ・プラス 3錠

(トータルコストは1日約300円です)
  これをベースに選手の状況に合わせてさらにほかの栄養素をプラスしていけばよいと思います。貧血は予防が非常に重要ですから、上記の処方から鉄の錠剤を抜いた形で継続的に摂取されることをおすすめします。

(おわり)
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